作業環境の設定に関する常識のなかには、特定の条件でしか成立しないものが混じっています。
常識1: dotfilesを管理すれば環境の再現は完璧
dotfilesのバージョン管理は有効ですが、システムパッケージのバージョン差異は別途管理が必要です。dpkg --get-selectionsやpip freezeとの組み合わせで初めて再現性が高まります。Linuxコマンドだけで環境管理が完結するという考えは過信につながります。
常識2: aliasを大量に設定すると効率が上がる
20個以上のaliasを設定している場合、何が設定されているか把握できなくなります。aliasコマンドで一覧表示し、使用頻度の低いものを整理することが実際には生産性向上につながります。
常識3: SSHの設定はデフォルトで安全
ポート22番の開放、パスワード認証の有効化はデフォルト設定に含まれます。/etc/ssh/sshd_configを確認せずに外部公開するのはリスクがあります。
常識4: スワップ領域は不要なほどRAMがあれば無効化すべき
スワップの有無はメモリ管理の挙動に影響します。swapon --showで現状を把握した上で判断するのが適切です。
常識5: cronジョブはルートで動かすほうが確実
ユーザーcronで対応できるタスクをrootで動かすことは、設定ミスの影響範囲を広げます。crontab -eでユーザー権限から始めることを推奨します。